慶応３年（１８６７）土佐・佐川村。造り酒屋の跡取り息子として生まれた槙野万太郎（森優理斗）は草花が大好きな男の子。生まれつき病弱ですぐに熱を出して倒れてしまうため、祖母のタキ（松坂慶子）や母ヒサ（広末涼子）に心配をかけてばかり。春、万太郎が楽しみにしていた酒蔵の祝宴が開かれた。しかし、参加した親戚の心ない言葉に傷つき、万太郎は家を飛び出してしまう…。

引用：公式HP

９歳になった万太郎（小林優仁）は、当主としての期待を一身に背負っていた。町人ながら、武家の子らが通う学問所への入学も許されたが、野山の草花に夢中な万太郎は気が進まない。祖母のタキ（松坂慶子）に引きずられ、ようやく学問所に向かうも、門前で謎の男（寺脇康文）に水をかけられ、教室では雰囲気になじめず、しまいには武家の子らに目をつけられてしまう。どうする万太郎！？

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１８歳になった万太郎（神木隆之介）は、相変わらず植物の研究に没頭する日々。一方、姉の綾（佐久間由衣）は縁談より酒造りに興味があり、蔵人の幸吉（笠松将）に造り方を教えてもらうことに。奉公人の竹雄（志尊淳）は立派な働き手として万太郎を支えながら、綾に密（ひそ）かな思いを寄せていた。ある日、峰屋の酒を東京で開かれる博覧会に出品しないかとの話が舞い込む。

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東京から戻った万太郎（神木隆之介）は、植物の研究をやめ、峰屋の主として生きることを決意。しかし祖母のタキ（松坂慶子）から姉の綾（佐久間由衣）と夫婦になるよう勧められ、姉と共に反発する。そんな中、偶然出会った自由権運動のリーダー早川逸馬（宮野真守）から紹介されたジョン万次郎（宇崎竜童）に「人生は短い、後悔せんように」と説かれ、万太郎は決意を新たにする。

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植物研究の道に進むことを決意した万太郎（神木隆之介）であったが、自由民権運動の首謀者と誤解され捕縛さてしまう。早川逸馬（宮野真守）の配慮や祖母タキ（松坂慶子）の尽力もあり、誤解が解けて釈放されるも、決意は変わらず東京へ行きたいと願い出る。そして峰屋は姉・綾（佐久間由衣）が後を継ぐことに。いざ佐川を後にする出立の日、突然幼い頃から万太郎の世話をしてきた竹雄（志尊淳）も、共に上京すると言い出す。

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東京に着いた万太郎（神木隆之介）と竹雄（志尊淳）。博物館の野田（田辺誠一）や里中（いとうせいこう）、名教館時代の学友・佑一郎（中村蒼）と久しぶりの再会を果たす。

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長屋での東京生活を始めた万太郎（神木隆之介）は、家事を竹雄（志尊淳）任せにして、植物に熱中する。そして博物館でもらった紹介状を持ち、東京大学へ。そこで田邊教授（要潤）と出会い、植物学研究所への出入りを許されことに。一方、和菓子店「白梅堂」の西村寿恵子（浜辺美波）は、叔母のみえ（宮澤エマ）から、開館予定の鹿鳴館に出入りする気はないか？と持ち掛けられ、知らない世界への興味を膨らませ始める。

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万太郎（神木隆之介）は、東大植物学教室へ喜々として通っているが、皆からよそ者扱いを受ける。帰宅し竹雄（志尊淳）に弱音を吐くも励まされる。前向きな気持ちに転じた万太郎は、頻繁に植物採集に出かけるうちに、植物学教室の面々とも打ち解け始める。白梅堂を訪ねた万太郎は、自ら描いた植物画を寿恵子（浜辺美波）に見せた事から植物図鑑を作るという目標を思いつく。そんな寿恵子は、自店の和菓子を届けに鹿鳴館を訪れるが。

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万太郎（神木隆之介）は、学生たちと植物学雑誌の創刊を計画している。一方土佐の峰屋では、酒への課税が重くなり、主人である綾（佐久間由衣）が、厳しい役人に対応する中、タキ（松坂慶子）は目に見えて体が弱ってきている。ある日開催された室内演奏会に出向いた万太郎の目の前に、洋装の寿恵子（浜辺美波）が現れ、美しさに圧倒される。その勢いのまま、万太郎は田邊教授（要潤）から、植物学雑誌創刊の了解を、取り付ける。

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自分自身にとって最速の早さで寿恵子（浜辺美波）を迎えに行くと宣言した万太郎（神木隆之介）は、石版印刷を用いて植物学会誌を創刊しようと、印刷所に下働きとして入り込む。しかし職人たちに邪魔者扱いを受け、竹雄（志尊淳）に弱音を吐く。一方、寿恵子は、一か月後に行われる舞踏練習会に向け万太郎の事を振り払う様に高藤邸でのダンス練習に集中する。果たして、擦れ違う二人の気持ちは、誤解を乗り越えつながりあえるのか？

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実業家・高藤（伊礼彼方）は、寿恵子（浜辺美波）を高藤家に迎え入れたいと計画している。それを知った竹雄（志尊淳）は万太郎（神木隆之介）に事態を伝える。東大植物学教室の全ての標本を分類し終え植物学雑誌をも創刊し、植物学者として活躍し始めた万太郎の元に、舞踏講習会発足式で高藤を袖にした寿恵子が飛び込ん来る。万太郎は正式に大畑印刷の大畑義平（奥田瑛二）とイチ（鶴田真由）夫妻に釣書きを託して寿恵子に求婚する。

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プロポーズに成功した万太郎（神木隆之介）は、伴侶と決めた寿恵子（浜辺美波）を連れ、竹雄（志尊淳）も一緒に故郷・佐川へ帰省する。体調を崩していたタキ（松坂慶子）だが、寿恵子の人柄を受け入れ祝福する。峰屋の経営で疲れ果てていた綾（佐久間由衣）に竹雄は思いを告白、今後は一人きりにしないと宣言する。そんな中、標本としてロシアの権威に送ったマルバマンネングサが新種と認められ、学術名にマキノの名前が冠される。

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万太郎（神木隆之介）と寿恵子（浜辺美波）が佐川に滞在する間も、タキ（松坂慶子）の体調は好転しない。大好きな桜の寿命をタキが残念がっていると知り、万太郎は接ぎ木で桜の命をつなげる。綾（佐久間由衣）もまたタキが守って来た佐川の酒造りのために蔵元の組合を作ろうと奔走する。万太郎と寿恵子の祝言の日、綾も竹雄（志尊淳）と夫婦になることを報告する。孫たちがそれぞれ家族をなすのを見届けるようにタキの生命が尽きる。

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万太郎（神木隆之介）は、田邊教授（要潤）から、今後採取してきた植物は、まず教授に見せるよう命じられ、更に専属のプラントハンターになれと迫られ納得できない。寿恵子（浜辺美波）には、明るく前向きに励まされ、幼なじみでもある佑一郎（中村蒼）からは、博物館へ相談に行けとアドバイスをもらう。久々に会った里中先生（いとうせいこう）からは、今後は採取した植物をどの様に発表していけば良いかの具体的な助言をもらう。

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万太郎（神木隆之介）を快く思っていなかった大窪講師（今野浩貴）が、純粋な想いで共同研究を頼んでくる。徳永助教授（田中哲司）も東京大学の実績を積むべきと考え、トガクシソウの発表が進まず苛立っている田邊教授（要潤）に進言する。寿恵子（浜辺美波）は、石版印刷機の自費購入を提案、植物学雑誌と植物学図鑑の出版を手助けする。寿惠子や学生達の助力もあり、共同研究として二人の名前を冠した新種の発見が認められる。

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万太郎（神木隆之介）は植物図鑑の出版を開始し、植物学者の一人として認められていく。一方、田邊教授（要潤）は、トガクシソウの国際学会認定に失敗し、不機嫌を周囲にまき散らす。そんな植物学研究の現状に絶望を感じた学生の藤丸（前原瑞樹）を伴って、万太郎は更なる研究や図鑑作成のために植物採集旅行に出る。身重の寿恵子（浜辺美波）は、予定より早く産気づき、十徳長屋の住人達に助けられながら、無事に第一子を出産する。

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万太郎（神木隆之介）は、長屋の住人達と偶然立ち寄った池で、謎の植物を発見する。田邊教授（要潤）からは、新たな発見の可能性があると具体的なヒントをもらい、論文作成を命じられる。そして謎の植物の研究を重ね論文を完成させるが、その出来上がりに植物学教室の面々は顔を曇らせる。学識からくる的確な助言をくれた田邊教授の名前がどこにも併記されていなかったのだ。万太郎は以後、東大植物学研究所を出入り禁止となる。

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植物学教室への出入りを禁じられた万太郎（神木隆之介）は、田邊教授（要潤）へのとりなしをお願いして回るが前言は覆らない。そんな時自分の研究を認めてくれるロシアへの留学を考え始めるが、資金援助を期待した峰屋が、お酒を腐らせてしまい店をたたむ事になってしまう。更に追い打ちをかけるように、愛娘の園子が、高熱に苦しんだ末に、夭折してしまい、万太郎と寿恵子（浜辺美波）は、これ以上ない程、悲嘆に暮れる。

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愛娘を亡くした万太郎（神木隆之介）と寿恵子（浜辺美波）に第二子が生まれ千歳と命名する。竹雄（志尊淳）と綾（佐久間由衣）は、万太郎に対して峰屋の暖簾をおろすに至った報告をするため、東京へ上京してくる。その後変わらず植物採集にいそしむ万太郎だが、採取旅行で訪れた高知にて、遍路宿の息子・山元虎鉄（寺田心）と出会い、新種の植物を発見する。

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万太郎（神木龍之介）の元には、標本素材が全国から送られて来るようになる。ある日高知の虎鉄（寺田心）から送られて来た植物を新種ではないかと感じ、集中して研究し始める。そんな折、学内政治で劣勢な田邊教授（要潤）は、妻の聡子（中田青渚）から、学内政治ではなく、田邊が始めた植物学にこそ後に続く人がいると励まされ、植物採集から研究に取り組む。くしくも偶然、万太郎と田邊は同じ植物を新種として研究し始めていた。

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万太郎（神木隆之介）は、植物学研究所を去った田邊（要潤）に関する驚くべきニュースを目にする。万太郎は変わらず植物研究に没頭しているため、槙野家の家計は火の車。寿恵子（浜辺美波）は、おば・みえ（宮澤エマ）の料亭で働き始める。ある夜、お得意客の岩崎弥之助（皆川猿時）が来店、座興として皆で持ち寄った菊で品評会を行いたいと言い出す。寿恵子は万太郎に頼み、万太郎ならではの視点で菊を採集してきてもらうが。

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教授となった徳永（田中哲司）に助手として迎えられた万太郎（神木隆之介）は、７年ぶりに植物学教室に戻った。この時、徳永教授らが目指していたのは、植物標本の収集ではなく、顕微鏡を使って植物を分析する世界的にも注目される研究だった。万太郎の研究は既に最新の研究ではなかった。しかし万太郎は自分のやり方を変えるつもりはなかった。そんなある日、学術調査団の一員として台湾に行き、彼の地の植物を研究する機会を得る。

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万太郎（神木隆之介）の負担を減らしつつ、植物図鑑を出版し続けるためにアルミニウム印刷を導入したいと思い始めた寿恵子（浜辺美波）は、農村地帯が広がる渋谷という土地に、叔母夫婦に購入を勧められた物件を購入、待合茶屋を開業しようと決意する。万太郎が野山を歩いて植物を採集する姿勢にヒントを得て、寿恵子もまた渋谷界わいをくまなく歩きまわり、行き交う人に話を聞き、どんなお店にすれば良いかを考え開店に漕ぎつける。

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万太郎（神木隆之介）は、国費を使いながら帝国大学で、植物学研究をする立場に違和感を感じ始める。竹雄（志尊淳）と綾（佐久間由衣）は、酒の醸造について科学的な理解を深める事が出来て、新しい酒造りに挑もうと意欲を燃やし始める。寿恵子（浜辺美波）が経営する渋谷の待合茶屋は、陸軍をお得意様にして繁盛し、そこでの縁が万太郎に驚くほど懐かしい人との再会と、植物標本の作成事業に思わぬ申し出をもたらす事となる。

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万太郎（神木隆之介）は、国策との折り合いをつけながら研究しなくてはならない帝国大学植物学教室に辞表を出し、独自に研究する道を歩み始める。大正１２年９月１日、関東大震災が発生し十徳長屋の自宅が全壊したのを期に、槙野家は寿恵子（浜辺美波）が経営する渋谷の待合茶屋に避難する。東京市内で被災した多くの人々は、田舎町の渋谷に住み始めていた。東京市内の居住地動向の変化を察した寿恵子は、待合茶屋を売る決意をする。

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万太郎（神木隆之介）は元同僚の植物学者からの推薦で晴れて理学博士となるが、前後して寿恵子（浜辺美波）は病を発症する。彼女の体調が抜き差しならない状態になる前に、二人の人生の目標である植物図鑑を完成させたいと熱望する。その実現のために知人たちにも手助けを求め、みんなの献身的な協力の結果、日本に生息する全ての植物を記した植物図鑑が完成する。二人は図鑑のページをめくりながら、共に歩んだ人生の時を振り返る。

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