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“最後の歌声もステージの上で”――【D-LITE】が日本のファンへ届けた感謝の手紙/『D’s WAVE』横浜公演レポ

“最後の歌声もステージの上で”――【D-LITE】が日本のファンへ届けた感謝の手紙/『D’s WAVE』横浜公演レポ

田中聖太郎写真事務所

D-LITEが自身初の韓国ソロミニアルバム『D’s WAVE』を引っ提げて開催中のツアー『D-LITE 2025 ASIA TOUR [D’s WAVE] IN JAPAN』が8月30日(土)、31日(日)の2日間、神奈川・ぴあアリーナMMで開催されました。今回の公演では、『D’s WAVE』の収録曲を中心に、これまで日本で発表してきた楽曲やBIGBANGメドレー、さらに8月27日(水)にデジタルリリースされた最新曲「Umbrella(Japanese ver.)」など、全25曲(メドレー含む)を披露。約2時間30分にわたるステージは、圧倒的な歌声から普段はなかなか語られない想いまで、感謝と愛に満ちた特別な時間となりました。今回は8月30日(土)公演の様子をたっぷりお届けします。

黄色に染まる会場と圧巻のオープニング

会場は黄色のペンライトで彩られ、オープニング映像とともに集まったファンが大合唱。すでに会場全体が一体となっていました。

そこに生バンドのサウンドが重なり、D-LITEがメインステージから堂々と登場。

待ちわびた登場にファンは精一杯手を振り、ペンライトの光が揺れてきらめく幻想的な空間が広がります。

公演は「Universe」でスタート。ダンサーとともに魅せる華やかなパフォーマンスに、観客を一気に引き込みました。

田中聖太郎写真事務所

ファンと一緒に作り上げるMCタイム

「Universe」のパフォーマンスを終えると、熱烈なファンから「結婚して~!」とラブコールが。D-LITEは「無理かも。ちゃんと顔が見たいから」とユーモアたっぷりに返し、会場は笑いに包まれます。早速、D-LITEらしい和やかな空気感が生まれた瞬間でした。

MCではファンとのコール&レスポンスも実施。「皆さんの声が僕の心に届いたのでここに立っていられる」と感謝を伝えつつ、「ROCK」(D-LITE)と「AND」(ファン)の掛けあいで会場は一体感に包まれます。

「Last girl(with HAN YO HAN)」では、D-LITEの多彩な歌声を存分に楽しめました。

公演前半は韓国語曲を軸に構成され、D-LITEの歌い手としての幅広さを存分に感じられる時間に。

なかでも、自身が作詞・作曲に参加したポップソング「JUMP」では、ダンサーとのコミカルなやり取りを交えながら、“JUMP”という歌詞の部分では会場中が一斉にジャンプ! メインステージから花道、アリーナ中央のセンターステージまで、会場全体を駆け巡り、観客と一体になってハッピーな空間を作り上げました。

一方で「빛 (Light)」では、椅子に腰かけ、スモークが立ち込めるシックな空間のなかで、君という“光”に向けた想いを丁寧に歌い上げます。韓国語がわからなくても、その歌声や表情から歌の感情が自然と伝わってくるのが印象的。ラストには思わず息をのむほどの美しいファルセットも披露し、会場を包み込むような感動の瞬間を生みました。

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プチトラブルも笑顔に!D-LITEの神対応

中盤では日本語曲を中心に披露。「歌うたいのバラッド」「Rainy Rainy」「Dress」に続き、8年ぶりにデジタルリリースされた新曲「Umbrella(Japanese ver.)」も初披露。傘をモチーフにした演出と紙吹雪が舞うなか、“I promise you, I’ll be your umbrella”という歌詞が響き、特別な瞬間となりました。

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Topic紙吹雪ハプニングも笑いに変えるD-LITEの対応力

暗転した瞬間、紙吹雪が噴射されるというプチハプニングがありましたが、D-LITEはすぐに冗談を交えて会場を笑いに包み込みました。

D-LITE「この紙がみなさんに早く会いたくて先に出ちゃいましたね(笑)。みなさんびっくりしちゃったらか謝ります、ごめんなさい。実はこのボタン(紙吹雪を噴射する)がここにあります。ここを踏むとパンッと出るんですけど、僕が興奮して踏んじゃいました…ということではないです(笑)」

さらに、「僕もちょっとさっきびっくりしました。僕、結構目がよくて、視力1.5なんです、両方。照明がないときは真っ暗じゃないですか。それでパンッとなったとき、前の列の方の表情が見えて、“ファ!?なに~!?”みたいな」と、会場の反応も再現しながらミスをユーモアに変えるD-LITE。

その自然体な対応に、会場は笑顔と拍手で満たされました。ハプニングすらコンサートの思い出に変えてしまう、その人柄のよさと場を盛り上げる力に、改めて感動しました。

思い入れのBIGBANG曲をメドレーに、言語を超えて届ける歌声

「MONSTAR」「Stupid Liar」「Oh My Friend」とBIGBANGメドレーを披露。この3曲は、ある思い入れがあってセレクトしたんだとか。

D-LITE「この曲はBIGBANGではなかなか…5回も歌わなかった曲かもしれません。でも僕はすごくいいと思って、いつか僕のソロライブで歌ってみたいなと思った曲をメドレーにして韓国で歌い始めたんですけど、やっぱり僕の予想通り、2割くらいのファンの方しかわからなかったんですよね(笑)。

でも、どんどん色々な国をまわりながらファンの方たちが聞いてくださって、今は5割くらいは多分いけるんじゃないかなと…(笑)」

田中聖太郎写真事務所

ライブ後半は再び韓国語曲を中心に展開。「Wolf」の迫力あるパフォーマンスや、「Beautiful Life」「Fly Away」「Us Before」では、歌声と表情で希望や解放感を伝えました。

D-LITEは「歌って言葉の壁はない」と語り、どんな言語でも感情が伝わるライブの魅力を証明します。

日本のファンは勇気と希望――自分の声で直接伝えたかったメッセージ

本編の最後には、普段はなかなか見せられない自分の想いをファンに伝える時間を作りました。

D-LITE「実は僕はSNSは全然やってないので、皆さんに僕が普段なにを思っているのか、どんな日々を過ごしているのかを共有できるところがなかなかないですね。僕もそれをちゃんとわかっていて、これからもそれはやらないんですけど(笑)。僕はそっちに性格があわないですね、僕は秘密フェチなので(笑)。

それは冗談なんですけど、やっぱりいろいろなツアーのなかで、ステージの上で、ちゃんと僕の声で、文字だけだと誤解も起きるし、ニュアンスがないからちゃんと伝わらないと思いまして、僕はコンサートのときチャンスがあるから、僕の思いやみなさんは僕のどんな存在なのかを表現してみなさんに伝えようと思いまして、ちょっと恥ずかしいですけど手紙を用意してきました。恥ずかしくて読みづらいけど、でも自分のことちゃんと伝えたいから読みます」

Check!D-LITEが書いた手紙(一部抜粋)

昨年経験したすべてのことに感謝の気持ちでいっぱいです。僕はいつも新しい挑戦より、コツコツ続けることを好むほうなので、僕にとって日本の活動でより遠い場所へ広げていくことは大きな挑戦でした。

あくまで計画に過ぎなかったことをこうして素敵に実現的にしてくれたファンの皆さん一人ひとりに感謝の思いを届けたいです。

みなさんもご存知の通り、僕はルーティンを大切にしている人なので、僕たちのこのコンサートが僕の人生のなかで最も長く続くルーティンになってほしいと願っています。これからも皆さんと一緒にこの日記の続きをずっと書き続けられること楽しみにしています。

D-LITE「できれば僕の最後の歌声がステージの上でなくなってほしいし、その瞬間が来たら、“本当に本当に心を込めてみなさんのおかげで今まで幸せな人生でした”と言いながら、ステージの上で引退したいです。

いつか来るその日を1日でも延ばせるように今も頑張っているし、レッスンや運動や…ステージの上で元気な姿で歌えるように頑張りますので、みなさんも長く長く一緒に楽しむために、ひざや腰や目や歯や耳や足や…全部体を大事にして、長く長く僕たちの日記を書いていきましょうね」

田中聖太郎写真事務所

TopicD-LITEにとって日本のファンの存在とは?

D-LITE「僕が初めて本格的にソロ活動を始めたのは日本じゃないですか。それで今こうしてソロで歌えているのは日本の活動のおかげだと思います。

怖がりで自信もなかった僕に、皆さんは勇気であり希望でした。その感謝の気持ちはどこで歌ってもずっと大切にします。これからも今まで通り、お互いの人生の友だちとして、人生の新たな1ページを作っていきたいと思います」

感謝を込めたお辞儀と歌声で締めくくった感動的なフィナーレ

本編のラストは「WINGS」で締めくくられ、アンコールはドラムを演奏しながら登場。「FANTASTIC BABY」「BANG BANG BANG」「WE LIKE 2 PARTY」と誰もが知っているBIGBANGのヒット曲メドレーを披露し、会場をアツく盛り上げました。

田中聖太郎写真事務所

さらに、D-LITEの人気楽曲「D-Day」「ナルバキスン (Look at me, Gwisun)」も熱唱。

最後はピアノ伴奏で「そばにいてよ」をしっとり歌い上げ、ステージを巡りながら全方位に丁寧なお辞儀をするD-LITE。観客一人ひとりに感謝の意を示し、会場は温かい余韻に包まれました。

田中聖太郎写真事務所

D-LITEの日本公演は、兵庫・GLION ARENA KOBE、神奈川・ぴあアリーナMMの計4公演で約3万人を動員。

ソロ活動11年目を迎えた彼の日本でのさらなる飛躍を感じさせる、温かくエネルギッシュなライブとなりました。

[8月30日(土)公演] セットリスト

1.Universe
2.Last girl(with HAN YO HAN)
3.JUMP
4.Falling Slowly 
5.빛(Light)
6.ウソボンダ(Try Smiling)+BABY DON’T CRY
7.歌うたいのバラッド
8.Rainy Rainy+Dress
9.Umbrella(Japanese ver.)
10.MONSTAR +Stupid Liar+Oh My Friend
11.흘러간다
12.Wolf
13.Beautiful Life
14.Fly Away
15.Us Before
16.WINGS 
17.FANTASTIC BABY+BANG BANG BANG+WE LIKE 2 PARTY
18.D-Day
19.ナルバキスン(Look at me,Gwisun)
20.そばにいてよ

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Ray WEB編集部大竹萌寧

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