【永野芽郁】すごく後悔した…主演映画『マイ・ブロークン・マリコ』への思いとは?
Check!1この作品と出会ったときの印象は?
「初めて原作を読んだときの衝撃が、とても大きかったです。読み終わったあと1回時間が止まるというか、私は今すごいものを読んだ気がする。と思ったのと同時に、これを自分がやるのか、と思って。
やれる自信がなかったですし、戸惑いながらも撮影に入ったことを覚えています。この作品は原作も脚本も、今までにない、友情とも違うし、家族愛とも違う。でも今までで1番衝撃を受けた愛の形が描かれているなと思いました」
Check!2それでも「演じよう」と思えたのは……?
「本当にやるって決めたときに、返事をしたあとすごく後悔したんですよ。なんでやるって言っちゃったんだろうって。そのときの気持ちとしては、これを違う人が演じる方が悔しいから、私がやりたいと思ったんです。
でも、できないかもしれない。初めての感覚のお芝居に飛び込むから、もしかしたら私が原作をダメにしてしまうかもしれない、という不安もありました。
それを監督に全てお話しして”本当に私でいいんですか?”って聞いたら、タナダ監督はあっけらかんと”絶対に大丈夫だよ。芽郁ちゃんならできるよ”と言ってくださって。
そこで心が決まりました。どんなことがあっても監督についていくって決めて、いざ現場に入ったらすごく愛のあるチームで。
みなさんと撮影を始めてからようやく、あとは自分が出せるものを日々出すしかないな、という感じでした」
Check!3映画の中で1番好きなキャラクターは?
「難しいですね……全員!いや、マリコのパパは嫌いかも(笑)。ひとり挙げるなら、(窪田正孝さん演じる)マキオさんがすごくいいキャラクターなんですよ。言葉にすべては出さずとも、目で語る感じ。
経験したからこそ寄り添ってくれるような人柄、素敵でした。でも私、自分が演じたシノイも好きです。すごいな、この人って思うんです。ここまで誰かのために行動できることもそうだし、自分に素直に生きているところも、シノイはすごいです!」
Check!4シノイとマリコ、2人の女のコは永野さんの目にどう映りましたか?
「2人の関係は依存ともちょっと違うから、言葉にするのはすごく難しいんですけど。これが友だちに向けての最大限の愛なのかも、とも思うし。でも、1番甘えられる存在が近くにいたからこうなっちゃうのかな、と感じたりもして。
言葉にしようとすると、これがハマるっていう言葉が見当たらないんですけど、こういう友情もあるのかなと思いました。見終わったあとに感じる思いは、みなさんバラバラかもしれませんが、自分としてはいい作品に参加できたんだなと実感しました。
私は完成作をを見て、しびれましたね」
Check!5永野さんにとって親友はどんな存在?
「いてくれなきゃ困ります(笑)。日常的に連絡をとるとか、会いたい会いたい!っていう関係性じゃなくて、ふとしたときに“今日元気に過ごせてるかな”と思うことだったり、思ってもらうことだったり。
それができる人がいるって思えるだけで、すごく心強いから。無意識の中で思いがつながっている人、そんな親友はすごく大切な存在です」
Check!6親友と聞いて思い浮かぶ人は?
「親友と思える人が、私は多いのかもと思っていて。そのぶん友だちになるまでの範囲が狭いというか。友だちを簡単に作ることができないタイプなんです。数少ない人としかプライベートでコミュニケーションをとっていなくて。
だからこそ、その人たちがみんな自分の心の支えになっているし、みんなのこと守ってあげたい、支えてあげたいなと思うし。ずっと仲よくいたいなって思いますね」
Check!7仲よしのRayモの岡崎紗絵ちゃんとは最近、会えてますか?
「会いたいね〜って連絡はたまにするんですけど、紗絵ちゃんもお忙しいからタイミングがなかなか合わなくて。でもそういうときに限って、美容室で隣の席だったりするんですよ。だから面白いなぁと思って。
紗絵ちゃんとも出会ってから長いですから、不思議な縁を感じます。Rayは、そんな可愛い紗絵ちゃんをいっぱい見られる雑誌ですね♡」
Check!8最後に読者へメッセージお願いします!
「自分のモチベーションが上がることはとても素敵なことだと思うので、自分らしく好きなファッションを楽しんで、みんながハッピーに過ごせることを願っています!」
More!マイ・ブロークン・マリコ
9月30日(金)〜現在公開中
ブラック企業に勤めるシイノトモヨ(永野芽郁)は、テレビのニュースで親友イカガワマリコ(奈緒)が亡くなったことを知る。
学生のころから虐待を受けていたマリコになにかできることはないかと考えたシイノは、遺骨を奪取。マリコの魂を救うための旅に出ることに。
Profile
永野芽郁(ながの・めい)
●1999年9月24日生まれ、東京都出身。AB型。2009年に映画で女優デビュー。2018年にNHK連続テレビ小説『半分、青い』でヒロインに抜擢。2019年にはエランドール賞新人賞を受賞。現在ドラマ、映画、CMなど多方面で活躍中。
撮影/柴田フミコ スタイリング/鴇田晋哉 ヘア&メイク/吉田美幸(B★side) 取材・文/山口昭子