【岡崎紗絵・初主演】ドラマ『花嫁未満エスケープ』から考える令和の恋愛&結婚観とは?
Check!1結婚適齢期の恋愛のリアルが詰まった“花エス”
原作は、小川まるにによる漫画『花嫁未満エスケープ』。総合電子書籍ストア「ブックライブ」のオリジナルコミックで、100万ダウンロードを突破し、紙の単行本化もされた、大人気作品です。
ドラマの主人公の柏崎ゆう(岡崎紗絵)は、付き合って7年、同棲して5年目になる彼氏・松下尚紀(中川大輔)とのマンネリ気味な関係と、結婚に踏み切らない彼の態度にモヤモヤする日々。そんな中、ゆうの28歳の誕生日のある出来事を機に、同棲中の家を出て帰省した先で高校時代の元カレ・深見一(浅香航大)と再会してしまう。
今カレと元カレ、どっちを選べば幸せな結婚にたどり着けるのか、2人の間で揺れ動きながら、自分自身を見つめ直す先に、ゆうが出す答えとは……。
Check!2紗絵ちゃんは、ゆうのイメージにぴったり!
紗絵は、このドラマで初主演!最初に話を聞いたときは、どんな気持ちでした?
岡崎:『花嫁未満エスケープ』の原作は知っていて、読んでいてすごく面白い作品だったので、お話をいただいたときは、とても嬉しかったです。20代後半の女性の心情や恋愛のあるあるに現実味があって、キレイに描かれすぎていないところに共感をもちました。
その原作のリアルさと、二人の男性の間で揺れる女性をうまく演じられるかという不安や緊張もあり……。けど、ゆうちゃんは等身大の女のコ。その気持ちや考え方が理解できる部分が多かったので、撮影現場に入って監督や共演者の方々と話し合ったら、すっと役に入れることができました。
小川先生から見て、紗絵演じるゆうはどうですか?
小川:ゆうは、何もしなくても他人を引きつける魅力があるコだと思って描いていました。私からみた紗絵ちゃんは、そんなゆうのような魅力あふれる方なので、演じてもらえてすごくうれしいです!
それと、紗絵ちゃんが髪をショートに切ったのをインスタで見たときに、まさにゆうだ!って。内面も外見もゆうのイメージ通りです。
岡崎:まるに先生にそう言ってもらえて、すごくうれしいです♡
小川:紗絵ちゃん演じるゆうの、可愛いらしい笑顔とシリアスなシーンの表情のギャップは、やばいです。そういうところも、ゆうちゃんそのものです!
Check!3好きだからって遠慮せず、相手への不満を伝える勇気を持ったほうがいい!
主人公ゆうと今彼の長い同棲は、あり派?なし派?
岡崎:うわっ…、難しいですね。相手を知るために、結婚前の同棲は有りだと感じるけど、それがダラダラ続いてしまうと、ゆうと尚くんみたいになっちゃうだろうなと思うんです。なので、同棲するなら先に期間を決めておく。それも短い期間で!かな。まるに先生は、どうですか?
小川:私は、同棲しなくてもいい派かな。結婚したらずっと一緒にいることになるので、それまでは一人の時間を楽しむのがいいんじゃないですかね。するなら、週末同棲とかどうですか?
岡崎:それ、ありですね!同棲しないで結婚したほうが、腹くくれそうな気も。結婚して一緒に生活をしはじめたら、何かあっても歩み寄らなきゃ解決しないって思うから、ちゃんと関係を築いていけそう。
小川:私は同棲経験がないのですが、編集担当の方が同棲をしていたのでそのエピソードを参考にしながら“花エス”を描きました。
その編集さんいわく、同棲しているときはまだ恋愛中の好きの気持ちが大きいから、相手に遠慮して“これやってよ”とか言えない。それが、結婚すると関係性が変わってきて、もっと気軽に言えるんだそう。
生活のなかでズレが生じるのは当たり前だから、その調整は結婚してからでも十分なのかなって思います。
彼と長く良い関係を続ける秘訣って何だと思いますか?
岡崎:“花エス”を通して感じたことのひとつですが、嫌なことがあったときに飲み込まないことが大切かなって。不満を言わずに、自分が我慢する。相手は何も気づかないから、それが二度、三度と続いて、自分のフラストレーションが溜まっていき、限界まで達して爆発する。
きっと、これがゆうちゃんパターンなんです。お互いにとって気持ちのいい関係を築いていくには、我慢せずに言う勇気を持った方がいいなって思いました。
小川:そうですね、あんまり自分を作り過ぎないほうがいいですよね。素の自分を見せていったほうが続くと思います。
ちょっと嫌なことがあっても、やっぱり言えないって人はどうしたらいいですか?
小川:同棲や結婚生活においていえば、あらかじめ家事の担当を決めるのがいいかも。洗濯物を取り込むとか、ゴミ捨てとかの“目に見える”家事はやりやすいし、自分も注意しやすいんです。
でも、排水溝が汚れてるみたいな、こっち側しか気づかない“見えない家事”はそうはいかない。自分だけ気づいてイライラが溜まっていかないように、最初から分担しておけば指摘しやすくなるんじゃないでしょうか。
岡崎:気づいてよって期待する気持ちがあると、その分イライラが出てきますもんね。割り振りを決めたのにやってなければ、言い出しにくいタイプの人でもちゃんと伝えられそうですね。
Check!4今カレ派?元カレ派?理想のタイプから恋愛観がわかる!?
今カレ・尚くん、元カレ・深見くん。両極端なタイプの男性に、視聴者の間ではどっち派?のトピックが大盛り上がり。
ちなみにお二人は、どっちがタイプですか?
岡崎:これは、けっこう意見が分かれるんですよね。深見くんのようにやさしい人がいいって言っときながら、やさしくされすぎると困る。尚くんみたいな可愛らしさ全開な人にも引かれるけど、もう少し気を使ってほしいし……。本当、わがままだなって思うんですけど、理想はそのバランスが取れる人ですよね。
小川:多くの女性にとって、それがリアルな本音じゃないかと思いますよ。だから“花エス”でも、ゆうちゃんがズルイ女だって思われてもいいから、2人の間でとことん揺れる様子を描いたんです。
主人公だからいいコじゃなくて、ゆうは普通の女のコ。紗絵ちゃんは、ゆうを演じたからこそ、どっちの良いところも、悪いところも分かったんじゃないですか?
岡崎:そうですね。良さが両極にあるので、やっぱり難しいですけど、どっちかに決めさないって言われたら、私は深見くんを選ぶかなぁ。ゆうちゃんみたいに器が大きくないので、尚くんと長く付き合っていく自信はないですね。深見くんタイプの人のほうが歩み寄れそう。恋愛は尚くんで、結婚は深見くんがベストな気がしますけど(笑)。
小川:ちなみに私は、尚くん派です。付き合うのも、結婚するのも尚くん!一番感情移入するのは、もちろんゆうちゃんなんですけど、根本的な私の性格が尚くん寄りなんですよ。だから、あんまり溜め込まずに言い合いのバトルができちゃう。それで関係をうまいこと作れるかなって。
岡崎:えー、意外でした!こうやって、どっち派って話しをすると、またいろんな恋愛の価値観が知れておもしろいですね。
Check!52人の男性とゆうとの関係が大きく動くドラマの展開に期待!
ドラマの放送も後半戦。これから三角関係がどうなるのかドキドキですが、今後のみどころは?
小川:個人的に楽しみなのが、ゆうと尚くんが大きなケンカをするシーンです。私は怒りの感情が薄いほうなので、漫画を描きながら、人ってこんなに怒るのかな?って考えていて。生身の人間である俳優さんたちが、表現する怒りをぜひ楽しんでみていただきたいです。
岡崎:私も、6話で出てくるケンカシーンですね。演じていて、ものすごくエネルギーを使いました。台本を読んだときの想定を超えるものが、現場で出てきちゃって。お互いかなり精神的にくるものがあるんですけど、撮影後に尚くん役の中川さんとハグしたほど、“やりきった!”という達成感がありました。
6話はゆうちゃんの感情が大揺れするてんこもりな内容。そこからドラマ後半戦も、いろんな展開が巻き起こるので、楽しみにしてください!
最後に、Ray読者のみんなに“花エス”の魅力を改めて教えてください
小川:恋愛でどっちの男性を選ぶかというより、主人公のゆう自身が幸せになるための話なんです。作品に触れた人が、いま置かれている環境や年齢、立場を抜きにして、自分が好きな自分でいられるようになればいいな、という思いを込めて作りました。
自分に自信が持てなくてモヤモヤした感情を少なからず抱えている人も多いと思います。社会のなかでは、“自分のことばかり考えるのをよしとしない”という風潮もありますが、それは一旦無視して自分のことを思い切り考えてみて欲しいです。
岡崎: “花エス”は、どういう自分でありたいかを考えさせてくれる作品だと思います。30歳目前の女性のリアルが詰まっているので、ドラマで描かれることが、自分の身に起こったらどうするか?って想像しやすいはず。
恋愛だけじゃなく、人生において、自分がどこに向かっていくと心地よく、幸せになれるのか。このドラマをきっかけに、自分と向き合う時間を作ってくれたらいいなと思います!
More!Rayだけに特別♡撮影オフショットを公開!
”花エス”撮影中のオフショットをGET♡ まだまだ寒~い時期から桜が咲く頃まで。紗絵の可愛いショットをお届けします!
Information
『花嫁未満エスケープ』
テレビ東京系毎週木曜深夜0時30分〜放送中!
https://www.tv-tokyo.co.jp/hanayomemiman/
原作情報
『花嫁未満エスケープ』
総合電子書籍ストア「ブックライブ」にて本編完結となる第22巻、番外編まで配信中
作者:小川まるに
出版社:ライブコミックス
https://booklive.jp/product/index/title_id/10002953/vol_no/001
©小川まるに/ライブコミックス
取材・文/政年美代子