【髙橋ひかる】幼少期から休養期間までを振り返る。マイナス思考を克服した理由とは?
たくさん迷惑をかけたけど、休養は間違いじゃなかった
デビューから順風満帆にキャリアを積み、モデル業もお芝居も勢いに乗っていたひかるが、突然の休養に入ったのは2019年10月。
「それまでにもお仕事をやめようと考えたこともありました。向いてないなと痛感するたびに。一番の理由は成長が見えなかったことでした。客観的に自分を見て、このままじゃいけないとわかっているのに焦るばかりで変えられない。
仕事がタイトにつまっていた時期でもあったので、心にも余裕がなくなって、人にきつく当たってしまう自分がいたり、人として最悪だなと自己嫌悪に陥ることもありました。
当時は、映画やドラマの完成作を見るのもしんどくて。というのも、撮影してから公開するまでに数カ月あくことはよくあること。マイナスな気持ちのときに見ると、今の自分が撮影時からまったく成長してないことや、先輩たちとのお芝居に歴然とした差があるという現実を突きつけられる。
誰だって簡単には成長できないと今ならわかるんですが、追いつきたいけど追いつけない焦りにばかり目が向いてしまっていたんでしょうね。
年令的にも高校3年生で学生じゃなくなる時期が迫っていて、『この道一本に人生を捧げていけるのだろうか』と不安でいっぱいに。仕事が忙しい時期に、進路だとかいろんなことが重なってしまったんですよね」
立ち止まってみたら悔しさや未練が湧いてきた。 こんなに素敵な仕事って他にない
休養から復帰までは約3カ月。その間はごく普通の女子高生として過ごした。
「休養期間中は補習のために学校に通って、普通の学生として毎日を過ごしていました。普通の女のコとして生きていこうかなとも思ったし、逆に普通の女のコとして生きるからこそ芸能界で活躍されている人を見て、『誰かに影響を与えられる、こんな素敵な仕事はないな』とも気づけたり。しばらくしたら、また現場に行きたいなって気持ちが湧いてきたんですよね。
お仕事復帰したいなぁって。変に負けず嫌いなところがあって、雑誌で輝いているモデルさんを見ると、私もカメラの前に立ちたいと欲が湧いた。もし実写化するなら出てみたいなっていう作品があるとして、それを同世代の女優さんが演じているとすっごい悔しくなったりもして。
ということは、やっぱりこの仕事をやりたいってことなんだなと。あのときに一度立ち止まったことで、今こうしてお仕事できている自分がいるんです。関係者の方たちにはたくさんご迷惑をおかけしてしまったんですけど、あの決断は間違えてなかったなと」