【松井愛莉】7年間のRayモデルを振り返る!髙橋ひかるとの意外な思い出も
Rayを卒業する今、思うこと
2013年から7年余り。あどけなかった末っ子も気がつけばキャリアを重ね、モデル、女優として活躍する現在。卒業に至る決意、これからのこと、愛莉らしく語ってくれました。
Rayで培った色褪せない思い出たち
―愛莉といえば!な企画を振り返ろうと思うんだけど、俳優さんを迎えてのデート企画では物怖じしないで演じきる姿にスタッフがびっくりしてたね。
「プライベートではとても自分からは告白できないし、いつも待ちの姿勢が基本なんですけど、仕事となるとなぜか別なんですよね。恥ずかしさもなく、わりと淡々と演じられちゃうというか。ティーン誌のころからデート企画の撮影をしてきたし、耐性ができちゃってるのかもしれませんね。ただ、ディーンフジオカさんが登場したときはさすがにそわそわしました。お互い出身が福島で、同郷のよしみで打ち解けられましたけど(笑)」
―ちなみに専属なりたてのころのことって覚えてる?
「カメラマンのGORIさんがすごい怖かった。ビシバシやられたなってイメージです。やっぱりティーン誌と大人の雑誌はまったくポーズの取り方が違うんですね。ティーン誌はシャッターに合わせてポーズを決めにいく感じなんだけど、Rayの撮影では先輩たちがなめらかに動き続けていて。それが最初のカルチャーショックだったかも。どうやったらなめらかにポージングできるのか最初の2、3年は先輩たちを見てひたすら勉強してましたね」
―印象に残っている先輩っている?卒業してからも活躍している人がたくさんいるけれど。
「私がリスペクトしているのは鹿さん。鹿さんはすごい。年令は離れているんですけど、出会ったときから子ども扱いするわけでもなく、ナチュラルに声をかけてくれて。鹿さんがそこにいるだけでみんなが盛り上がるんですね。分け隔てなく気を配れて、盛り上げるのも上手!私に足りないものばかり持っていて、2回目ですけど、本当に鹿さんはすごい!先輩っていう感じではないけど、晴美(佐藤晴美)ちゃんとの撮影もいつもリラックスできた。考え方が似ているのかな。一緒に表紙の撮影が決まったときもうれしくて、好きなカットがたくさんあるんです」
―偶然にも、鹿ちゃんもはるみも名物企画「美脚三姉妹」のメンバー。3人での表紙もありました。
「鹿さんと晴美ちゃんと一緒のときは、自分でもわかるくらい自然に笑えてる。表紙撮影のインタビューも、普段2人と話している感じで肩の力が抜けた状態でわいわい話せたなって記憶があります。美脚三姉妹についても、あんまり恥ずかしいとかなかったかも(笑)。ティーン誌時代も美脚担当だったので、もう慣れちゃった」
―愛莉が在籍している7年ちょっとの間に、後輩モデルもたくさん増えました。
「印象に残っているのは、髙橋ひかるちゃん。ひかるっちって呼んでるんですけど、真面目で、今どき珍しいくらい熱血。『撮影、見学してもいいですか?』と声をかけてくれて、すごく研究熱心だし、めちゃくちゃ礼儀正しい。あんなに大人びた高校生っているの!?って。
私は、自分から何かを教えたりするには自信がないし、口下手だけど、教えてあげられることがひとつでもあったならいいな。それにずっと末っ子ポジションだったから、慕ってくれる後輩がいるってだけですごくうれしかったんです。ちなみにひかるっち、ギャグセンも高いですよ」
流れに身をまかせつつ少しずつステップアップ
―こちらとしては、愛莉がちゃんと先輩していたことに涙腺がゆるみます。振り返ってみるとハタチくらいから、いい意味で肩の力が抜けて、しかもグッと女性らしくなったよね。
「内面も少しずつだけど成長できたんだと思います。昔は、自信もないし、いいたいことは伝えられなくて、悩み始めたらどこまでも悩むタイプだったんだけど、仕事があれば切り替えなきゃいけないから、その繰り返しでちょっとだけ上手にコントロールできるようになったのかな。
例えば、撮影のとき。必ず企画の意図を聞いて、表情やポージング、服の見せ方を考えるんだけど、いざ撮影がはじまるとモニター越しのスタッフさんの反応があんまりよくないな、とかさすがにわかっちゃうんです。落ち込むこともあるけど、今はそこからよりいいものをつくるために一緒に模索できるくらいのメンタルになってます。
あと、褒められすぎてもな、とも思うしね。経験が増えていくと、成長してる手ごたえみたいなものは感じづらくなっていくと思う。そこであきらめないで続けて、みんなでものづくりをしていくのが好きなんですよね。モデルとして、女優として、私にまかせてとはとてもいえないですけど、巡ってきた流れの中でできる努力をして今があると思うと、悪くないなって思うし、自信にもなっています。卒業をより高く飛ぶためのチャンスに変えたい」
―芯の強さはこの7年ずっと変わらない愛莉の魅力。最後に、10年後はどうなっていたい?
「10年後なんてわっかんないよ~(笑)。でも、10年前の私は、今の仕事をすぐにやめると思っていたのに、今も続けてきているから、10年後も何かしらこんな感じで働いているのかなって思う。希望をいうなら、結婚してたらいいですね、子供もいたらいいな。先のことばかりはわからないけれど、平穏に暮らしていられたら......。
未来はそのくらい漠然としておきたいのかも。何が起こるかわからないし、期待がはずれたらはずれたでダメージを受けるので、枠をあえてつくらず“いいことがあったらラッキー”くらいで生きたいです」
Photograph :JUN IMAJOStyling :NOZOMI SHIROTA(KIND)Hair&Make-up :HITOMI KAWASAKI(PEACE MONKEY)Model :AIRI MATSUI(exclusive)Text :HAZUKI NAGAMINE Flower Arrange :EMIKO IBUSUE(Épi flower arts)Composition&Text :YAE YAMAMOTO