汗はすぐ拭いちゃダメ!?シャワー派の汗は臭う!?意外と知らない「汗・ニオイ対策」
夏はシャワーで済ませた方が汗が臭いにくい
正解は・・・【 × 】
普段から汗をかいておくことは、“臭わない汗”をかくためには重要です。夏も湯舟に毎日浸かって、エクリン汗腺を活性化し、しっかり汗を出しておく方がいいでしょう。
制汗剤は汗をかいたときにすぐ使用したほうが良い
正解は・・・【 × 】
制汗剤は汗をかく前に汗の出口である汗腺に蓋をして汗が出るのを抑えてくれます。汗をかいてから制汗剤を使っても汗で流されてしまい、本来の効果が期待できないため先に使用したほうが良いです。濡れたタオルで体を拭いたり、わき、そけい部、首などの大きな血管がある場所を冷やしたりして、体全体の体温を下げ、汗を引かせた後に、制汗剤を塗りましょう。
汗はかいたあとはすぐに乾いたタオルで拭いた方が良い
正解は・・・【 × 】
人間は汗の水分が蒸発するときの気化熱で体温を下げて体温調節をしています。汗をすぐに拭いてしまうと、体温を下げることができなくなるのでさらに汗が出てしまいます。
わき、そけい部、首などの太い血管がある場所を冷やして、体全体の体温を下げ、汗を引かせるのが手っ取り早い方法です。そのあと、濡れたタオルやウエットティッシュで汗を拭きとりましょう。
入浴後は冷水で体を流したほうが良い
正解は・・・【 × 】
汗には蒸発するときに皮膚の温度を下げて体温も下げるという重要な働きがあります。入浴後、体に熱がこもっているのに、冷水で急激に体を冷やしてしまうと開いた汗腺が閉じてしまい、寝苦しさや寝つきの悪さを感じることがあります。
汗をかいた衣類は水霧吹きをして干すだけでニオイが抑えられる
正解は・・・【 ◯ 】
洗濯が難しい衣類の汗のニオイ対策には水霧吹きがおすすめです。水を吹きかけたあとは、干してしっかり風を通すことで水と一緒に汗のニオイも蒸発してくれます。スチーム式アイロンをかければさらに効果的です。洗濯可能な衣類のケアには、漬け置き洗いが効果的。40°C以上のお湯に酸素系漂白剤を溶かして、衣類を漬けましょう。
寝るときの汗対策として固い敷き布団で寝る
正解は・・・【 ◯ 】
体には“半側発汗(はんそくはっかん)”という仕組みがあり、体の一部が圧迫されていると、その部分の汗が減り反対側が増えるようになっています。この働きを利用し、敷き布団を硬めにすると背中側が圧迫され、蒸発しやすいお腹側により多くの汗をかくことができるので効率よく体温を下げられ、結果的に寝汗の量が減り、快適に寝る事ができます。
汗のニオイは肉類やアルコールが影響しているため、ビタミンは関係がない
正解は・・・【 × 】
脂肪分の多い食事やアルコールを控えることももちろん大事ですが、脂肪の酸化を防ぐ抗酸化食品を意識して摂取することも体臭や加齢臭を抑えることに効果的です。
抗酸化成分は、ビタミンC、ビタミンE、カロチンなどのビタミン類や、トマトやスイカのリコピン、鮭のアスタキサンチン、緑茶のカテキン、ゴマのセサミン、大豆のイソフラボンなどのポリフェノール類があり、様々な食品に含まれます。1日30品目を目指しバランスの良い食事を心がけましょう。
足が臭いにくいのはナイロンの靴下である
正解は・・・【 × 】
靴の中の高温多湿は菌の温床。角質はニオイ菌のエサ。蒸れにくい靴下の素材はウールやリネンです。これらの天然素材は吸水性や速乾性が優れており夏に履いても蒸れにくいです。
また、防水性の高いスニーカーより天然素材の革靴の方が蒸れにくいとも言われています。形状に関しては、サンダルなど通気性が良い構造だとは汗が蒸発しやすいのでオススメです。
顔の汗をよくこすって拭きとると刺激で汗が出やすくなる
正解は・・・【 × 】
こすりすぎると汗が出やすくなるというのは間違い。しかし、汗を放置すると、皮膚の刺激になって汗荒れなど肌トラブルの原因になってしまいます。また、ニオイの原因にもなります。ゴシゴシこすると炎症を起こすので、ガーゼのハンカチなどで優しく押さえるように汗を吸い取ってください。
身体用の汗ふきシートで顔を拭くと刺激になる場合があるのでシートを使うなら顔用のものがベターです。肌の弱い方は水で濡らしたハンカチで拭くのが無難です。
汗の臭さは疲労とは関係ないため、疲労回復はニオイ対策にはならない
正解は・・・【 × 】
疲れがたまり肝機能が低下すると汗の中に分解しきれなかったアンモニアなどのニオイ成分が混ざって出てきます。これが“疲労臭”と呼ばれるものです。肝臓の負担になる飲酒も控えましょう。疲れを感じたときはオルニチンやクエン酸を摂取することで疲労臭予防ができます。
今回教えてくれたのは・・・
銀座ケイスキンクリニック院長 慶田朋子先生
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医/医学博士
東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。
メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。食と美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。著書「女医が教える、やってはいけない美容法33」(小学館)、「365日のスキンケア」(池田書店)が好評。
協力:リンナイ株式会社
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