映画『カラダ探しTHE LAST NIGHT』 について語る

2022年にホラー映画No.1を記録した『カラダ探し』が、真夜なかの遊園地を舞台にカムバック。

前作に続き、森崎明日香役で主演を務める橋本環奈さんに、パワーアップした本作の魅力を語ってもらいます。

ABOUT MOVIE

真夜中の学校で赤い人に見つかると無惨に殺され、前日の朝に時間が戻り、また夜を迎える。この恐怖のループを脱するために、バラバラになった体をすべて見つける“カラダ探し”。
学校での“カラダ探し”を終わらせた直後に、明日香の姿がこの世から消えてしまうところから本作のストーリーが始まります。

「今回の明日香はカラダを探す側から、自分のカラダを探してもらう立場になったので、前作とは違う大変さがありました。

“カラダ探し”をする伊勢高広（眞栄田郷敦）と高校生5人が遊園地で躍動している姿もスクリーンで初めて見たんです。

あのアクションやCG の大変さを経験しているので、みんなのがんばりも手に取るように想像できたし、率直に素晴らしいな！と感じました。

もちろんそこには、ホラーならではの怖さや音響、映像美もあって、改めて『カラダ探し』シリーズの持つすごみも体感しました」

約3年ぶりに演じる明日香は、姿を消したときの17才の姿のまま、ひとり不気味な暗闇のなかで目を覚まします。
ときの流れを感じさせないビジュアルのまま、内面的に成長し心が強くなった姿を意識して表現したそうですね。

「明日香はもともと物静かで目立ちたくない性格。自分からなにか行動に移すっていうタイプではなかったんですが、前作での〝カラダ探し〟を経て強くなった明日香が今回はいます。

本当は悪に対して立ち向かうのも得意ではないはずなのに、仲間のため、大切な人のために自分を犠牲にしてでも進んでいく。そういう明日香の気持ちの強さに重きを置いて演じました。

死のループを終わらせるために明日香が奮闘できるのは、高広への信頼感も大きいはず。

実際に、撮影でも目の前に郷敦がいない状況で高広と明日香が心を通わせるシーンを撮影したのですが、お互いのことを想像しながら演じる難しさはあったものの、明日香と高広の強く信じあう関係性が描けたんじゃないかなと思います」

実は、ほとんどのキャストとはバラバラの撮影だったという環奈さん。そんな撮影中でも印象的だったこととは？

「やっぱり、初めて共演させていただいた木村佳乃さんの存在です。

大好きな役者さんなのでお会いできてすごくうれしかったですし、朝から元気で明るくて、誰に対しても平等に接している佳乃さんの姿にすごく惹かれました！

陰鬱とした暗い空気感のなかでの撮影が多かったり、特殊メイクをしたりと大変な面もありましたが、前作と同じスタッフさんに会えて“帰ってきた”感というか、ほっこりした気持ちにもなれましたね。

地元・ 福岡での撮影だったので、北九州でお寿司を食べたりしたかったんですけど、スケジュール的にそれはかなわず……。

ただ、福岡への思いを感じながら撮影してました（笑）」

可愛いもの好きなRay読者と、圧倒的恐怖とスケールで描かれるホラー映画。ともすると相容れない関係にも思えるところ、環奈さん視点のおすすめポイントを教えてください。

「たしかに、Ray読者の方たちには“ホラー大好き”っていうコは多くなさそうですよね（笑）。

前作のときも『ホラー苦手だったけど、おもしろかった』と言ってくださる方がけっこういて。それも学生さんや若い女性が多かったんですよ。

だから、新境地を味わいたいくらいの気持ちで見ていただけるといいのかなと思います。

バイオレンスなシーンも多いのですが、怖いなかでも高校生たちの束の間の青春を感じられるシーンはキラキラしていて魅力的。私も“可愛い♡”って思いながら観ていました。

あと、やっぱり今作で描かれる明日香と高広のドラマにも注目してほしいですね。

高広のまっすぐさと、明日香の強い気持ち。この2人だからこその尊い関係性に心を動かされるんじゃないかなと思います」

『カラダ探し THE LAST NIGHT』

9月5日（金）全国公開

人気携帯ホラー小説の実写映画化の第2弾。“カラダ探し”を終えた直後、森崎明日香（橋本環奈）がこの世から姿を消し、まさかのカラダを探される側に......。

真夜中の遊園地を舞台に、前作以上にスリリングで刺激的な恐怖がループする。

橋本環奈

はしもと・かんな●1999年2月3日生まれ、福岡県出身。近年は舞台『千と千尋の神隠し』や連続テレビ小説『おむすび』（NHK）などの話題作に出演。

女優として成長し続け、その演技力で注目を集める。9月5日より主演映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』が公開。

撮影／Junghyun Kim（TRON）スタイリング／城田望（KIND）ヘア＆メイク／NAYA 取材・文／政年美代子 撮影協力／AWABEES