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【ちょうどいいブスの心理学講座③:山﨑ケイ、好きなタイプは「大泉洋」鉄板理論に迷いが生じ始める?の巻】

【ちょうどいいブスの心理学講座③:山﨑ケイ、好きなタイプは「大泉洋」鉄板理論に迷いが生じ始める?の巻】
みなさんこんにちは。

今回も、心理学者・杉山崇先生をゲストに招き、ちょうどいいブスの恋愛理論を心理学的に分析していただきます。

男性は社会的ランキングを意識する生き物である!?

ケイ:先生にお聞きしたいことがあって。

杉山:何でしょう。

ケイ:書籍の中でも相席スタートのネタの中でも「好きなタイプと聞かれたら大泉洋!」というのを鉄板なちょうどいい答えとして繰り返し言ってきたんですけど、この作戦ってどう思われます? 男性の意見を実はちゃんと聞いたことがなくって。

杉山:大泉洋さんがどうなのかというのは私からは言いにくいですが、狙いとしてはとても良い作戦です(笑)。

ケイ:狙いはズバリ「俺でもいけるかも? 目指せるかも?」と思わせることにあります。

大泉洋さんっていうのは、リアルにいたらとてもかっこいいし相当なスペックですが、画面越しに見るとなぜかちょうどいい感じが出ていると思ったんですよね(笑)。

杉山:言わんとしていることはわかりますよ(笑)。

ケイ:よかった(笑)。

杉山:この答え方がなぜ良い作戦だと思ったのか言いますと、男性はとても「社会的ランキング」を重視している生き物なんです。

ケイ:社会的ランキング?

杉山:はい。男性は学校や会社など、自分が属しているコミュニティの中で自分のランクがどのくらいなのかを無意識に、または意識的に常に感じているんです。

ケイ:ああ、男性を見ていて思い当たることがあります! 「あいつにはかなわない」みたいなセリフ、度々聞きますね。

杉山:そうなんです。他人を見ていて、あいつは自分より優っている、などと感じてしまうんです。

女性にもそういう部分はあると思いますが、常にその情報は更新されませんか? 昨日までこの部分では負けてたはずが、明日になったら「ああ、私はこの部分では勝ってた」みたいにランキングが固定していないと思うんですよ。

ケイ:そうです、そうです! まさにそれ! 一つの角度からだけで判断はしないですね。あらゆる角度から自分の方が優れている部分を探したりします(笑)。



ケイ:男性は違ったんですね。

杉山:そうなんです。男って案外苦しんでいるんですよ(笑)。

ケイ:ですね、辛そう。

杉山:そういう意味で、女性に好きなタイプを聞き、明らかに自分のランキングよりも上の男性を言われてしまうと、めげてしまうんです。それどころかその女性そのものに関心がなくなったりもしますね。

ケイ:それはそうかもしれませんね。なるほど。

杉山:その観点でいくと、「自分よりもちょっと上(だと思っている)大泉洋さん」という答え方はベストに近いといえます。

ケイ:例えばですけど、好みのタイプとして、女性が蛭子さんだとか上島竜兵さんだとかの名前を挙げたら男性としてどんな心理になりますか?

杉山:勝った感はあるでしょう。でも自分自身のランキングをそのラインと争うのはプライドが耐えられないと思う男性が多いでしょうね。

ケイ:自分から見て低すぎてもダメ、高すぎてもダメってことですね。

杉山:その通り! ケイさんはそんな男性心理をちゃんと理解していたというわけです。

ケイ:でも最近、「大泉洋絶対説」に迷いがではじめたんですよね。

杉山:というと?

ケイ:大泉洋さんって、ちょっとカッコ良すぎるかなって(笑)。よく見ると、長身ですらりとしてスタイルがかなりいいですし、会話のセンスも相当いいですよね。面白いし気も使えるし。

男性から見て「かなわない」と思ってしまう人も私の当初の想定より多いんじゃないかと思ったんです(笑)。

杉山:自分のことは多少ポジティブに見る傾向はあるにはありますけどね。

ケイ:それで「大泉洋さん」に対してコンプレックスを抱いてしまいそうな人には、違う有名人の名前を出すようにしたんです。

杉山:で、どなたなんですか?

ケイ:「濱田岳さん」です(笑)。

杉山:なるほど(笑)。

ケイ:えっともちろん濱田岳さん素敵ですよ! でも大泉洋さんの長身のすらりとした感じがない分、コンプレックスを抱きにくいかなって思って。

なので最近は、好きなタイプはと聞かれたら、聞いてきた男性の雰囲気で「大泉洋」と「濱田岳」を使い分けるようにしたんです(笑)。

杉山:いいと思います(笑)。

ケイ:ちなみに先生は、女性から「好きな有名人は?」と聞かれたらなんと答えますか?

杉山:非常に難しいですよね。どう答えても角が立つというか。そうですね、僕なら「昔、早見優さんが好きだった」と答えます。

ケイ:あ、なんかそれうまい! あまりにも若い子を言って引かれることもないし、昔はとつけることでまずは「好みの年齢の概念」がものすごくぼんやりとそして広くなりますね。

杉山:ちょっと逃げすぎですかね(笑)。

ケイ:逃げてるとは思いますけど、実は私もそんな答え方を最近して、それが思いのほか好評だったんですよ。

好きなタイプを聞かれ、「昔はいしだ壱成のファンだった」と答えたら、その後の話が盛り上がりました(笑)。

昔はイケメンだったけど、今はいろいろネタが豊富な人じゃないですか。なので単なるイケメン好きではなく、会話のフックとしてよかったんだと思うんです。

単に好みのタイプを言うだけじゃなく、「昔は」とつけることで、会話が広がる可能性も今回発見できました。

先生、次回も引き続きよろしくお願いします。

『ちょうどいいブスのススメ』 山﨑ケイ 主婦の友社 1000円+税

杉山崇先生 Profile 心理学者。臨床心理士・一級キャリア・コンサルティング技能士。神奈川大学人間科学部教授。心理相談センター所長。うつ病、恋愛、人間関係、子育て、教育、キャリア開発、労働問題、犯罪心理、心理経済、サッカー…と守備範囲が広く、解説記事には定評がある。公的な委員も務め、心理学だけでなく社会学、人類学、マーケティング、児童学、家族学、犯罪学、進化学、認知神経科学などにも造詣が深い。
ホームページはhttp://www.sugys-lab.com/ 
テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。著作は専門書からエンターテインメント性の高いものまで多岐に渡る

山﨑ケイさん
profile  NSC東京校13期生、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。相方の山添寛さんとコンビ「相席スタート」を結成し、男女のちょっぴりエロい日常をネタにしたコントや漫才で人気を博す。ツイッター @kbbyky

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