山﨑ケイ×尼神インター・誠子のちょうどいいブス対談⑥【ちょうどいいブスのすすめ番外編】
ブスとは一体なんなのか……
誠子:でもさ、ブスってなんなんだろうって思わへん? もちろん顔ありきなんやろうけど、それだけでもないっていうか。
ケイ:誠子ちゃんなんて、最近ブスじゃなくなってる気すらするよ。
誠子:せやろ? 最近ブスが薄まってきてると自分でも思うねん。昔はライブで楽屋入りしてから芸人たちのブスいじりが止まらなくて自分の席につけなかったんやで。誇張でなく。
ケイ:どういうこと(笑)?
誠子:私を見つけると芸人たちがこぞってブス大喜利が始まって。いかに「ブス」って言葉を使わずにブスを伝えるか、っていう遊びが流行ってたから、それがひとしきり終わるまで席につけなかったんや(笑)。そこで生まれた表現が「ホンコンさん似」とかなんやけど。
ケイ:それは過酷(笑)。さすがに東京ではそこまではないかなー。
誠子:せやろ。大阪ではブスブス言われたけど、東京だとそこまで言われへんのよ。だからブスが薄まってきてる気して。
ケイ:確かに東京ではたとえ芸人でもあまり「ブス」とは言われないかな。私もストレートにブスじゃなくって「ちょうどいいブス」って言われたし(笑)。
誠子:そうやな。大阪では当たり前のようにブス、ブス言い合うな。
ケイ:東京だとタブー感の強い言葉かも。だから東京は自分がブスだと気づいていない子が多いのかもしれない。
誠子:関西ではブスって言葉はあまり深い意味を持っていないかもしれへんな。みんなカジュアルに使いよるねんな。だから言われてもそこまで傷つかへんから受け入れやすいっていうのはあるかもしれへん。
ケイ:確かにブスって言葉、最初はすごく強い言葉に思えたけど、この連載を始めてからブスって連呼し続けてたらどんどん麻痺してきたのは確か(笑)。
誠子:もっと世の中、ブスって言葉を気軽に使ってもいいんやないかと思うわ。そしたら本物のブスもあまり傷つかなくなるし、勘違いブスもブスって指摘されるようになって絶滅できるかもしれへんしな。
ケイ:ブスの価値観がいろいろと変わりそうだね。
美人に生まれ変わりたい? それとも……
誠子:でも、なんだかんだで私たちは芸人だからブスを利用してるやん? ケイちゃんは美人に生まれ変われるってなったらどうする?
ケイ:もちろん美人に生まれ変わる!
誠子:そか、私はならへんな。ブスのままでいくわ。
ケイ:覚悟あるブスなのね(笑)。
誠子:ブスとして生まれて今が一番楽しいねんな。
ケイ:私もそれは一緒。でも美人になったらもっと楽しいかもって思っちゃう。この違いってなんなんだろ。
誠子:それは異性の目を意識してはるからじゃないんかな。
ケイ:それだ! 私は結局はモテたいブスで誠子ちゃんはモテたくないブスなんだ! うん、私と誠子ちゃんのブスの違いが見えてきた。
誠子:こんな結論でええんか?
ケイ:うん、いいの(笑)。でもまだまだ誠子ちゃんとはブス話できそうだからまた来てね(笑)。ブス話って尽きないし、誠子ちゃんとならもっと深められそう!
誠子:いややわ(笑)。
まだまだ尽きないガールズ・ブス・トーク。今回はここまでですが、誠子さん、またゲストにいらしてくださいね。いつでもお待ちしています❤
イラスト/大坪ゆり
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誠子(尼神インター)
profile 大阪NSC30期生、2007年に「尼神インター」を結成。ヤンキーキャラの渚さんに対し、ぶりっこブスキャラの誠子さんがボケるというスタイルを確立。現在では関西圏のみならず、全国区で大活躍中
ツイッター @seiko1204
インスタグラム @seiko_1204
山﨑ケイ
profile NSC東京校 13期生、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。 相方の山添寛さんとコンビ「相席スタート」を結成し、男女のちょっぴりエロい日常をネタにしたコントや漫才で人気を博す。
ツイッター @kbbyky