第38回:「恋愛ブス行動②ネット探偵女」
この連載では「ちょうどいいブス」についての考察をしていますが、前回に引き続き、ブスはブスでも顔ではなく、恋愛におけるブス行動についてお話していきます。
彼のことをなんでもググってしまう女急増中!?
これだけネット時代になっていますから、当然その弊害が恋愛にも及んでいると思うんです。
みなさんも日常生活の中で、気になる単語や話題、人物名が出たときに、自分で調べる前にまずは「ググって」しまいませんか?
それが恋愛シーンでも頻繁にググるようになってくると、たちまちブス行動につながってしまいます。それを私は〈ネット探偵女〉と名付けました。
例えば合コンである男性と知り合ったとします。そこで当然自己紹介などで相手の名前を聞くことになりますよね。
そこから先は会話をしながら相手のことを探っていくのが普通ですが、ネット探偵女の場合、リアルなやりとりではなく、まず相手の名前をググって、身辺調査するところから始まります。
最近はどんな人もたいがい何かしらのSNSをやっているので、芸能人じゃなくても情報がわんさか出てくるんですよね。
出身校や仕事、趣味、資格、またどんな友達がいるかとか、部屋の様子や普段食べているものなど、彼にまつわる情報を一気に仕入れることができてしまいます。
個人情報をひけらかしている側にも非があるのかもしれませんけど、SNS上でつながる前から相手の情報をこっそりと見るようなことは、恋愛においてはマイナスしかもたらさないように思います。
知り合いから聞いた話ですけど、ネット上で知り合った相手の名前と住所などを手掛かりに、その彼とおぼしきSNSに辿り着き、その彼がどうやら医者だったとわかって鼻息荒く猛アタックしたらしいんです。
が、実際に会ってみたら同姓同名のフリーターだとわかって意気消沈。しまいには「だまされた」と憤慨までしていたそうで……。
なぜSNSの情報をそこまで鵜呑みにできるのか不思議ですよね。しかも本人のSNSではなかったようですし。
これは恋愛ブスにありがちな、「あり余る妄想力」が「ネット」と結びついてより間違った方向に暴走した例でしょうね。
元彼にまでネットストーキングするようになると危険信号!?
現在進行形、もしくはこれから進展するであろう彼に対してネット探偵するのならまだ理解できなくもないですけど、さらに悪化すると、もう連絡を取っていない<元彼>の行動をSNSでチェックしている人も最近では増えてきているようです。
ここまでくるとなんの生産性もないですし、余計な執着が生まれるだけで精神的によくないですよね。元彼と新しい彼女のラブラブ写真とか見て、いったいどうしたいんでしょうか。
お話を聞くに、別に復縁したいわけではないらしいんです。単なる好奇心というか、中毒みたいなもののようです。まさに恋愛ブス行動といえるでしょう。
さらに発展すると、元彼の現彼女や歴代元カノ、元彼の家族や友達のSNSをブックマークして、随時行動をチェックしている人もいるそうです。
ここまでくると恐怖を感じますよね(笑)。
恋愛、嫉妬心、執着、妄想……そんな感情にネットが結びつくと、途端に恋愛ブス行動を引き起こしてしまいますので、みなさんもご注意を!
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山﨑ケイさん
profile
NSC東京校 13期生、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。
相方の山添寛さんとコンビ「相席スタート」を結成し、男女のちょっぴりエロい日常をネタにしたコントや漫才で人気を博す。
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