第31回:ちょうどいいブスが苦手とする男のリアクションって?
ちょうどいいブス研究を続けてまいりましょう!
さて、今日のテーマは「ちょうどいいブスが苦手な男性」についてです。
これは一般的なちょうどいいブスというより、芸人・山﨑ケイとしての苦手ジャンル考察になってしまうかもしれません。
シンプルな否定をしてくる男はこっちからも願い下げ!
まずはなんといってもシンプルな否定で食って掛かられるのが一番いやですね。「全然ちょうどよくないブスだし、酔ってもまじで無理だから勘違いすんな」とかね。私も人間ですから、傷つきますよ、そりゃ。
要はこちらの遊び心を理解してくれない人はこっちも無理なんです(笑)。
私が「ちょうどいいブス」としてのお仕事をするじゃないですか。たとえば男性芸能人に「ちょうどいいブス」としてのテクニックを駆使していい女風に迫る、みたいなお仕事。
そういうときに「……無理、無理」とか冷静に嫌がる反応をする男の人ってたまにいるんですよ。
そういう反応を見ると、私だって内心「こっちだってお前のこと無理だよ」って思っちゃいます。「仕事だから口説いてるんだよ!」って。嘘でも少しはのってほしいですよね。というより、のるべきです(笑)。
ユーモアがなかったりとか空気読めなかったりとか、そういう男はそもそも魅力的じゃないと思うので、こっちからしてもお断りですけどね。強がりに聞こえますか(笑)?
私のやり口を超えた過剰な期待も困ってしまいます
あと想像以上にノリがよすぎる人もたまにいますね。こっちの想定以上のいいリアクションというか。そういうときはうれしい気持ちもありますけど、実は困っちゃっています。
特に過度なエロへの期待はプレッシャーですね。
ちょうどいいブスって、エロい話をしますけど、ストレートなエロは実は言わないんです。それは私の漫才やこれまでの連載を読んでくれた方は理解してくださってるとは思うんですけど、どうやらそれを勘違いしている人もけっこういるんですよ。
だから「今までどんなエロいプレイしてきたの?」とか過度なエロへの期待に対しては、反応に困ってしまうことがありますね。私も「ちょうどいいブスとしてのブランド」を守らなきゃいけないわけですしね(笑)。
こっちの戦略を見透かしてくるようなタイプもやっかい!
こういう芸風でやってると、「確かにモテるのわかるわ」とか言ってくれる人がいるんですけど、そういうときはこっちも営業みたいに「やっぱわかっちゃいました?」とかって返します。まぁ様式美的な。
で、意外と気になるのが「でもやっぱり本当はモテないんでしょ?」とか言ってくる人。その言葉の裏には、「ちょうどいいブスというキャラクターは理解しましたよ。だからここはその戦略にのるべきなのも理解できますよ。でも実際にはそれでもやっぱりモテないんだよね?」っていう相手の心が見えるんです。そんな見透かしのさらに先をいってくるような男は対処しようがありません。
真っ向から褒められるのも実は困ってしまうパターン!
ファンの人で、「僕はケイさんの顔のファンです」って人がごくまれにいるんですよ。実はこれ、ものすっごいやりづらいですね(笑)。
「ありがとうございますー。とはいえやっぱりブスですからね」みたいにかわそうとしても、「いえ、そんなことないです。めっちゃキレイです」ってこられて、そうすると「ありがとうございます」から何にも話が進まないし、何より自分がやってきたことを自ら否定することになっちゃうわけなんですよ。
結局ちょうどいいブスの戦略って、会話の中のちょっとしたユーモアでしかないんですよ。こっちのそんなちょっとしたユーモアを面白いと思ってくれて初めて成立するんで、それを真っ向からつぶす方向で来る相手には通用しないし、そもそも苦手なんで通用させようとも思わなくなっちゃうんです。
そして、落とすことが最終目的というより、そのやりとりそのものを楽しんでいるっていうのも大きいですね。
なのでその過程を楽しめない男性というのは、私にとっては価値がないんです。
「ちょうどいいブス」を理解してそれを楽しんでくれる男性っていうのは、総じて魅力的な男性が多いですよ。魅力的な男性とのちょっとしたやりとりを楽しめる「ちょうどいいブス」はかなりおすすめです。
ってことで、また次回からも引き続きちょうどいいブスについて一緒に考えていきましょう。
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山﨑ケイさん
profile
NSC東京校 13期生、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。
相方の山添寛さんとコンビ「相席スタート」を結成し、男女のちょっぴりエロい日常をネタにしたコントや漫才で人気を博す。
ツイッター https://twitter.com/kbbyky
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