ヒロインに抜擢された心境は?注目作品に出演する《浜辺美波》にインタビュー【前編】
春イチ見た~い!『シン・仮面ライダー』を深掘り
この春、大注目の映画『シン・仮面ライダー』でヒロインを演じている浜辺さん。いまだベールに包まれている本作のこと、根掘り葉掘りしてみました。
「仮面ライダーという存在は小さいころから大好き」という浜辺さん。ヒロインに抜擢されたときの心境をこう振り返る。
「7才下に弟がいるのですが、弟が見始める時期に一緒に見始めて、弟以上にハマってずっと見ていました。なので、このお話をいただいたときはワクワクしてうれしくて、ぜひお受けしたいなと思いましたし、どんな作品ができあがるんだろうと、とっても楽しみでした。
本当に私、ポスターを集めていたくらい大好きで。この世界線は続いている、仮面ライダーというヒーローは地球のどこかに存在するんじゃないかと思えて、勇気をもらっていました」
なぜこんなにも夢中になったのか、その理由をひも解いていくと......。
「仮面ライダーは生まれたときから仮面ライダーというわけではないというのが私にとってはすごく大きくて。
なんのために戦うのか、というのを悩みながら決めていき、ただの仮面ライダーから本当の仮面ライダーに1年かけてなっていく。その過程がとても好きでした。
人間らしさもあり、その悩みを乗り越えるからこそヒーローはカッコいいんだなと思っていました」
今作で演じているのは、緑川ルリ子という女性。公開されているポスターには、気になるキーワードが記載されている。
「1枚目のポスターに“私は用意周到なの”と書かれているくらい、ルリ子はかなり準備に滞りがない女性です。
2枚目のポスターには“信頼”という言葉が書かれているように、ルリ子は仮面ライダーと一緒に、パートナーのように肩を並べて歩けるくらい心強いヒロインだなと感じていて。
いろいろなヒロイン像がある中で、守られるだけではなく自分も戦うという強い姿勢が魅力で、カッコいいヒロインだなと思います」
演じるにあたって、台本や衣装などを手がかりに小さなヒントをたぐり寄せ、庵野秀明監督とも話しながら役をつくっていったそう。
「すぐにこういう女性だとわかったというよりも、しゃべり方やセリフひとつひとつをくみ取って役をイメージしていきました。
庵野監督は、あまり“こうしてほしい”と長い時間をとってお話しする方ではなく、どちらかというとお任せというタイプの方でした。
監督がおっしゃっていたのは、自分が演出するとアニメーションっぽくなるので、あまり演出しすぎたくないとのことで、それは違うよと言われるまでは、自分なりに役をふくらませていきました」
Check!『シン・仮面ライダー』
主人公・本郷猛/仮面ライダーに池松壮亮さん、ヒロイン・緑川ルリ子に浜辺美波さん、一文字隼人/仮面ライダー第2号に柄本佑さんを迎え、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』総監督の庵野秀明さんが監督・脚本を務める映画『シン・仮面ライダー』。
2023年3月17日(金)18時より全国最速公開(一部劇場を除く)。同年3月18日(土)全国公開。
Profile
浜辺美波(はまべ・みなみ)
2000年8月29日生まれ、石川県出身。2011年第7回「東宝シンデレラ」オーディションニュージェネレーション賞を受賞。2017年には映画『君の膵臓をたべたい』に主演し、第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降、ドラマや映画など女優として活躍中。
2023年3月にはヒロインを務める映画『シン・仮面ライダー』が公開。4月にはヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『らんまん』が放送開始予定。
撮影/峠雄三 スタイリング/稲葉有理奈(KIND) ヘア&メイク/paku☆chan(Three PEACE) 取材・文/山口昭子 撮影協力/バックグラウンズファクトリー