No.30「他人べた褒め女子」を分析！

CULTURE2016/04/18

一見普通に見える女子も、実はいろんなコンプレックスやプライドを持って生きています(よね？)。そのプライドの高さ故…コンプレックスの大きさ故…ちょっと「なによコイツ！」と思われるような方向に発酵してしまったのがここで紹介する女子たち。実は結構周りにいるのかも…？

　発酵女子とは？　

【ある特定の人物や周囲からよく見られたいという願望をうまく表に出せず、考え倦ねている間にそれを自らの中で消化できずに発酵させてしまった女子のこと。ストレートな感情表現を苦手とし、周囲にむけて屈折した何らかの自己アピールを送り続ける。または、一周してドストレート発言をしてしまうことも。発酵してしまうタイミングは人によって異なるが、自分に強いコンプレックスを持っていたり、理想が高い場合が多い】

そんな発酵女子の発酵菌を明らかにし、解決していくこのコーナー

DJあおいさん（以下：あ）

「さあ今回も発酵女子を分析していくわよ」

イラストレーター　ツボユリ（以下：ツ）

「よろしくお願いします！」

※今回も研究者気取りでお送りしていきます

いるいる～！！　初対面からそんなに時間が経っていなくてもとにかく相手を褒めまくる人。本音で言ってない感じがバレバレなのに、もろともせず本心かのように褒めたおす。「そのネックレス！かわいいよね～」からはじまり、「ちょっと眉毛変えた？ふと眉ブームだもんね～いいね～」といった感じである。(どこまでみてるんだ、その観察力は確かにスゴイ)でもそれは”人を褒めてる私って素敵ないい人…”という優越感ではなく、実は別の理由があるんだとか…はたしてその発酵菌とは？

あ「やたら褒めてくる人っているよね」

ツ「なんか信用できませんよね。褒めてもらってるのにそういうこと言うのはダメかなとも思うんですけど」

あ「信用できないのは当たり前だよ、本心じゃないんだもん」

ツ「やっぱり本心じゃないんですかね？？」

あ「少なくとも本来話したい内容ではないから…軽いよね。会話のつなぎなんだよ」

ツ「”褒め”が”会話のつなぎ”…！？」

あ「時間を埋めるだけの褒め、ただのつなぎなんだよ」

ツ「つなぎ」

あ「むしろ、彼女は自分の嫌いな人をよりいっそう褒めていくのよ」

ツ「き、嫌いな人を！？　普通、嫌じゃないですか！？」

あ「理由はズバリ、”話したくないから褒める”んだよ」

ツ「…そ、それはどういう…！？」

あ「褒めている間は深い話をしなくていいからね。踏み込まれないし、踏み込まなくて良い。ただ褒めてさえいれば、相手をいい気分にさせてなおかつ自分にも危害が加わらないってわけ」

ツ「ただのつなぎなのに、うまく着回してますね」

あ「でも褒め方にプライドが隠せてないんだよね」

ツ「彼女、言葉にでてますか？？」

あ「”それいいね”とは絶対言わない。褒めるときは”それいい(よ)ね”、”それある(よ)ね”って、絶対に自分は元から知ってる感を出してくるんだよね」

ツ「いるいる～！！！」

あ「本当の褒め上手は知っていても知らないフリをするもの。でも彼女のプライドがそれを許さない。だって本当は嫌いな人だし、ただの会話の中で自分が下につくなんていう選択はまずしないのよね」

ツ「そこまでして褒めなくても…まぁでもこれが彼女の、他人との防御策なのか…」

あ「一見褒めて、自分が一歩引いてるようにみせかけて…本当はなんとしてでも自分を出していきたい！　自分は何でも知っているんだと、周囲にアピールしていきたい！！！！！　と思っているのよ」

ツ「重いよ、コメント重いよ！！！」

あ「そして、褒めるのは”相手より自分が勝っているもの”について褒めるの」

ツ「？　どういう…？」

あ「ファッションだってヘアだって、自分のほうがトレンドとか知っているものについて褒める…知らないことを言われるのも嫌っ！！　あれも嫌っ！　これも気に入らないっ！！！」

ツ「なんでもイヤイヤかよ…そんなプライド氷山だらけの隙間で褒めて、逆に器用だな」

あ「自分のほうが知っている領域だったら、”私はあなたのことを認めてあげてるよ”というスタンスで、高台から褒めることができるのよ」

ツ「うぜぇ～～～…」

あ「なんでもかんでも上からなのよね。だから本人は褒めてるつもりなのに、裏でムカつかれている。本人は自分のやり方にギモンなんて持っていないからそれに気がつかない」

ツ「そうやって孤立していくんですね」

あ「そう。そもそも、つなぎを着回そうなんて無理な話なのよ」

ツ「エッ！！？？　じゃ、じゃあこの企画は…」

あ「モデルの段階からボツだね」

ツ「誰か～！　誰か！　発酵女子に救いの手を！！！」

～今回の助言～

あ「迷える”他人べた褒め女子”のみなさん、あなたを救うのはズバリ”もっと観察する”ことよ。適当な褒めなんか、誰だって気づくわっ！！なめんな！　いい？　褒めるときはもっと他人を観察してから褒めること。そして人は”キレイですね”と褒められるより”好みです”と言われたほうが嬉しいものなの。漠然と”いいですね”と褒めないで”私は良いと思う”って褒めてみなさい。”それいいよね”なんて裏のプライドが丸見えの褒め…　してんじゃねーよ！！」

ツ「確かに…　言い方一つでこんなに違う…　ってこれ、発酵女子をさらに発酵させてません？！」

あ「おいしくなるといいよね」

ツ「やっぱ発酵させてんじゃん！！」

【他人べた褒め女子カルテ】